集団(グループ)と組織(チーム)の違いをご存知でしょうか。
添乗員が旗を持って引率している観光客の集まりは集団です。それに対して、サッカーの試合を戦っている選手たちはチーム(組織)と呼びます。
チームには、集団にはない3つの特徴があります。
①共通の枠組み
目的、目標、段取り、役割など、多くの人をひとつにまとめるために、何らかの枠組みを共有する必要があります。これがないと、バラバラな個人の集まりにすぎず、統率のとれた活動ができません。チームとして機能できないのです。
②協働する意欲
協働意欲とは、「皆と一緒に頑張ろう」という気持ちです。共通の枠組みを持っていても、「自分のことだけやっておればよい」「あいつとは一緒にやりたくない」というのではチームにはなりません。
自分の力を自分に対してだけではなく、チームに捧げるという気持ちがあってチームが力を発揮します。
③意思や行動の調整
意思や行動がうまく調整されていないと、せっかくの意欲が空回りしてしまい、チームとして成果が出てきません。
具体的には、活発なコミュニケーションを通じて、考え方ややるべきことを調整していきます。コミュニケーションが十分でなかったり、うまくとれていないチームは、チームとは呼べないのです。
チームとして機能するためには、上記3つの特徴を整備していく必要があります。つまり、新規に集まったメンバー同士が枠組みを共有し、関係性を築いて協働意欲を高め、コミュニケーションしやすい環境を整えていかなければなりません。
これら一連のプロセスをチーム・ビルディングと呼びます。管理組合のチーム・ビルディングは、活動初期における最も重要なテーマです。
ゆえにチームを率いるリーダーは、輪番制により集まった新顔のほか、管理会社のスタッフを含め、早期に安定したチームを築いていく必要があります。
なぜならば、チーム・ビルディングの良し悪しが、アウトプットを決めるといっても過言ではないからです。