HOME > コラム : 区分所有法における占有者について
メインアイキャッチ画像

区分所有法における占有者について

2016年02月19日

区分所有法では専有部分の賃借人、使用借人を占有者と呼んでいます。占有者は、管理組合の構成員ではなく、マンションの管理に直接関与するものではありません。しかし、専有部分の占有者は、区分所有建物における共同生活関係の一員という点で以下2つの大きな義務を負う一方で、総会においては意見を述べる権利を有しています。

①共同の利益に反する行為をしてはならない義務

②建物、敷地、付属施設(以下「建物等」という)の使用方法につき、規約及び総会決議に従わなければならない義務

まず区分所有法は、占有者に対して区分所有者と同様に建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同利益に反する行為を禁じています。これに違反した場合は、占有者に対して行為差止め請求ができるほか、重大な義務違反があった場合には、賃貸借契約を解除し、引渡しを請求することによって、占有者をマンションから排除することもできます。

 次に占有者は、建物等の使用方法につき、区分所有者が規約又は総会決議に基づいて負う義務と同一の義務を負います。ただし、占有者は規約又は総会決議のすべてについて拘束されるわけではなく、建物等の「使用」に関する規約又は総会決議についてのみ拘束されます。たとえば、廊下やエレベーターなどの共用部分の使用規制や、専有部分内におけるペット飼育禁止に関する規約又は総会決議に従わなければなりません。しかし、建物等の使用方法以外の事項、たとえば占有者に管理費の支払を義務づける規約又は総会決議の効力は、占有者には及びません。このように占有者も建物等の使用上の義務を負うため、彼らに利害関係があるような決議をする場合は、総会に出席して意見を述べることができるとして、区分所有法は占有者の利益保護を図っています。


ページTOPへ