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大規模修繕工事の実施時期

2016年03月06日

大規模修繕工事とは、マンションなどの大規模建築物で、設備の劣化や状況の変化に合わせて、長期修繕計画に基づいて建築物の設備を計画的に修繕・維持し、必要に応じて適切な改良を加えることで、その建築物の価値をより高いものに改善させていく工事のことをいいます。

 

(「長期修繕計画」とは、マンションを維持・管理していくための基本になる計画のことです。一般的には、年度ごとに予想される計画修繕と、そのための概算費用を、表形式に書き込んで作成します。

 

これを元にして大規模修繕工事の費用の算定や、予算の作成、そのための修繕積立金の必要額を計算します。経済状況や社会情勢の変化などを織り込む必要があるので、普通は5年ごとに見直します。マンションの竣工後40年くらいまでを見込んで計画を立てるのが一般的です。)

 

大規模修繕工事は、建築物が部分的に傷んだのでそこだけを修繕するとか、既に傷みがひどくなったから実施するとか、そういった工事とは違い、建築物の傷みを予防するための保全措置を含んだ修繕工事です。

 

マンションの資産価値を適正に維持するために行うのが目的で、建築物の傷みがひどくなる前に計画的に実施されます。一般的に、一回目の大規模修繕工事は、マンションが竣工してから12年前後に行われます。その後は建築物の劣化具合により、10~15年周期で行われるのが一般的です。

 

しかし必ずしも、竣工後12年経ったからと義務的に大規模修繕工事を行わねばならない必要性はありません。多くのマンションでは、住宅販売業者が分譲時に、長期修繕計画を作成します。

 

それを指針にして修繕の計画を実施していくことになりますが、修繕積立金はマンションの住人が積み立てているものなので、出来れば無駄な出費をすることなく、効率的に修繕を実施する必要があります。現在は地価や住宅価格の下落、また不況の影響もあり、マンションの状況も、分譲時の状況とは大きく違っている場合があります。

 

よって、それほどは傷んでいないなら、12年目に必ず実施する必要もないですし、資金的に厳しく実施できないなら実施しなくてもよいでしょう。

 

また、大規模修繕工事は通常足場を組んで実施するのでそのための費用もかかりますが、マンションの状況をよく調べてみて、思ったより状態が良く部分的な修繕で済むなら、それで済ませた方がコスト的にも安く済みます。

 

例えば、鉄部のサビは進んでいるので鉄部の塗装工事のみを行えばよいとか、屋上の防水層が傷んでいるので防水層だけを修繕すればよいとか、排水設備が傷んでいて庭部の水はけが悪いため新規排水設備の設置のみをすればよいとか、そういうケースもあり得ます。

 

ですので、マンションの竣工後10年目を一区切りにして、専門業者に建物診断を実施してもらいましょう。その結果修繕計画を見直したり、予定通り大規模修繕工事を実施したりを、判断すればよいでしょう。専門家の意見を仰ぐのは、コストを削減し修繕費用を節約するのに有効な手段です。

 

 


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